住宅の気密
平成29年3月14日 稲保の住宅で気密性能試験を行いました。
工事中の気密測定ではなく、お引渡し段階の完成住宅の気密測定です。
今から少し前の、「次世代省エネルギー基準」で家づくりをしていたころは、住宅の断熱性能と気密性能の基準値が設けられていました。今では、高断熱と高気密は家づくりの”基本”となり、これからの住宅は、省エネからゼロ・エネルギーへと向かうようになりました。
ゼロ・エネルギーというと「エネルギーを使わない家?」と思われる人もいるのではないかと思いますが、これは、消費するエネルギーをプラスマイナス0にしようとする家づくりのことなので、エネルギーを使わない訳ではないのです。ということは、消費エネルギーをプラスマイナス0にする方法も実に様々あるという訳です。
一番手っ取り早い方法は、消費電力の少ない設備機器を使って、使う分をしっかり発電する。誰にでもできる簡単な方法ですね。
でも、この方法を受け入れると、高性能なエアコンや発電設備の導入を簡単すすめられそうな気がしませんか?
そうすると、そもそも必要なエネルギーがもっと少なくなれば、いつ壊れるか分からい設備機器に、そんなに高価なものを選ばなくてもよくなるとも言えます。そうなると、目を向けられるのが、住宅そのものの性能です。
住宅の性能は、外皮の性能と一次エネルギー消費量で表示されます。この住宅の性能で、断熱がどのくらいされていて、どれくらいのエネルギーを使う家になっているのかを知ることができます。
断熱性能は、外皮平均熱貫流率(UA値)で表示します。新潟県長岡市の基準値は、0.75w/(m2・K) です。
稲保の住宅では、0.54w/(m2・K)の設計です。断熱等級4の性能を確保しています。
一次エネルギー消費量を基準値より10%以上削減することで、省エネ等級5としています。
現在、この地域で建てられている”一般的な高断熱住宅”の仕様でつくっている家です。
さて、ここからが本題です。
先ほど、高断熱と高気密が家づくりの基本とお話しました。では、気密住宅とはどんな家なのでしょうか?
次世代省エネ基準では、これを相当隙間面積(C値)で表示しています。この相当隙間面積というのは、家の隙間面積を合計(cm2)し、家の延べ面積(m2)で割った数値です。新潟県では、5cm2/m2以上の家が”高気密住宅”とされていました。
ただし、この性能というのは、次世代省エネ基準がつくられたときの基準値です。
どんなに高断熱に家を包んでも、あちこちに隙間があっては、その性能を十分に発揮できないだけでなく、いろんな悪影響を及ぼすことになります。
住宅の気密測定は、工事中に測定して性能を確認したり、工事完了時に測定して性能を確認します。でも、場合によってはそれからエアコンを設置したり、家の気密化に影響するような作業が行われるケースもあります。そこで、今回は全てが整ったお引渡し前の状態で、実際の隙間面積を測定する気密測定を行ってみました。

気密測定の様子
測定装置は、コーナー札幌(株)のKNS-400Ⅱ-P型です。
測定方法は、JIS A2201:2003による送風機にによる気密性能試験法としています。

右上のデジタルで表示されている数値が、開口面積で家の隙間の面積になります。
隙間面積が全体で、100cm2あることになります。この数値から、家全体の隙間を合わせると、10cm×10cm程あることが分かります。この面積を延べ面積で割ると、隙間相当面積(C値)を求めることができます。
気密性能試験結果がこちら

隙間相当面積(C値)は、0.8cm2/m2でした。
この段階での測定としては、1.0を切る数値となったので問題ない結果です。しかし、測定していただいた”気密測定技能者”の話によれば、施工のポイントをしっかり押さえれば、0.3くらいの数値で抑えることもできることが分かりました。高気密化工事は、職人と工事管理者の技量によるところが大きい部分です。今回の結果を踏まえて、施工精度と工事管理のさらなる向上を図っていきたいと思います。
工事中の気密測定ではなく、お引渡し段階の完成住宅の気密測定です。
今から少し前の、「次世代省エネルギー基準」で家づくりをしていたころは、住宅の断熱性能と気密性能の基準値が設けられていました。今では、高断熱と高気密は家づくりの”基本”となり、これからの住宅は、省エネからゼロ・エネルギーへと向かうようになりました。
ゼロ・エネルギーというと「エネルギーを使わない家?」と思われる人もいるのではないかと思いますが、これは、消費するエネルギーをプラスマイナス0にしようとする家づくりのことなので、エネルギーを使わない訳ではないのです。ということは、消費エネルギーをプラスマイナス0にする方法も実に様々あるという訳です。
一番手っ取り早い方法は、消費電力の少ない設備機器を使って、使う分をしっかり発電する。誰にでもできる簡単な方法ですね。
でも、この方法を受け入れると、高性能なエアコンや発電設備の導入を簡単すすめられそうな気がしませんか?
そうすると、そもそも必要なエネルギーがもっと少なくなれば、いつ壊れるか分からい設備機器に、そんなに高価なものを選ばなくてもよくなるとも言えます。そうなると、目を向けられるのが、住宅そのものの性能です。
住宅の性能は、外皮の性能と一次エネルギー消費量で表示されます。この住宅の性能で、断熱がどのくらいされていて、どれくらいのエネルギーを使う家になっているのかを知ることができます。
断熱性能は、外皮平均熱貫流率(UA値)で表示します。新潟県長岡市の基準値は、0.75w/(m2・K) です。
稲保の住宅では、0.54w/(m2・K)の設計です。断熱等級4の性能を確保しています。
一次エネルギー消費量を基準値より10%以上削減することで、省エネ等級5としています。
現在、この地域で建てられている”一般的な高断熱住宅”の仕様でつくっている家です。
さて、ここからが本題です。
先ほど、高断熱と高気密が家づくりの基本とお話しました。では、気密住宅とはどんな家なのでしょうか?
次世代省エネ基準では、これを相当隙間面積(C値)で表示しています。この相当隙間面積というのは、家の隙間面積を合計(cm2)し、家の延べ面積(m2)で割った数値です。新潟県では、5cm2/m2以上の家が”高気密住宅”とされていました。
ただし、この性能というのは、次世代省エネ基準がつくられたときの基準値です。
どんなに高断熱に家を包んでも、あちこちに隙間があっては、その性能を十分に発揮できないだけでなく、いろんな悪影響を及ぼすことになります。
住宅の気密測定は、工事中に測定して性能を確認したり、工事完了時に測定して性能を確認します。でも、場合によってはそれからエアコンを設置したり、家の気密化に影響するような作業が行われるケースもあります。そこで、今回は全てが整ったお引渡し前の状態で、実際の隙間面積を測定する気密測定を行ってみました。

気密測定の様子
測定装置は、コーナー札幌(株)のKNS-400Ⅱ-P型です。
測定方法は、JIS A2201:2003による送風機にによる気密性能試験法としています。

右上のデジタルで表示されている数値が、開口面積で家の隙間の面積になります。
隙間面積が全体で、100cm2あることになります。この数値から、家全体の隙間を合わせると、10cm×10cm程あることが分かります。この面積を延べ面積で割ると、隙間相当面積(C値)を求めることができます。
気密性能試験結果がこちら

隙間相当面積(C値)は、0.8cm2/m2でした。
この段階での測定としては、1.0を切る数値となったので問題ない結果です。しかし、測定していただいた”気密測定技能者”の話によれば、施工のポイントをしっかり押さえれば、0.3くらいの数値で抑えることもできることが分かりました。高気密化工事は、職人と工事管理者の技量によるところが大きい部分です。今回の結果を踏まえて、施工精度と工事管理のさらなる向上を図っていきたいと思います。
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